【保存版】プロの駆除業者監修「ゴキブリを二度と部屋に出さない!」完全G対策マニュアル
「もうゴキブリを見たくない!」……そんな声に応えるべく、当サイトではさまざまなゴキブリ対策の情報・ノウハウをご紹介しています。ここでは、実際に試しやすいように、手順に沿って、自宅にゴキブリ対策を施す方法をまとめました。このページの内容は、プロの駆除業者の方への取材をもとに構成していますので、ぜひ試してみてください。
どこからともなく侵入してくるように思えるゴキブリですが、ゴキブリの習性を踏まえて対策を施せば、ゴキブリの出ない家にすることは決して不可能ではありません。対策は、
STEP1ゴキブリが外から新たに侵入してこないようにする
STEP2すでに家の中にいるゴキブリを駆除する
STEP3ゴキブリが寄り付きにくい家にする
という3ステップで行うのがおすすめです。
そもそもゴキブリは、必ず「どこか外から入ってきている」のです。そこで、「ゴキブリを家に侵入させない」のが重要になってきます。ただ、すでに入り込んでいるゴキブリが家の中に住みついていることもありますから、家の中にすでにいるゴキブリの駆除も行う必要はあります。また、その後も、できるだけゴキブリが好むような環境にならないよう気をつけることで、ゴキブリがいない状態を維持することができます。
- <記事監修>
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株式会社クリーンライフ
関西エリアを中心に、ゴキブリをはじめとする害虫駆除を長く手掛けるベテラン駆除業者。大手飲食チェーンの店舗での施工も担当しており、「ゴキブリ被害を0にする」ことで多くの飲食店から信頼を得ている。代表取締役・大野氏はゴキブリに効果的な薬剤を研究するため、自宅でゴキブリを飼育・繁殖させていた経験もあるとのこと。
<ページ内目次>
STEP1ゴキブリが外から新たに侵入してこないようにする
- 1.窓には網戸を。サッシとの隙間もテープで密閉すること
- 2.駆除剤・アロマスプレーは玄関にも忘れず
- 3.換気扇やエアコンのホースなど小さな侵入口をすべてふさぐ
- 4.シンクの隙間を埋めるなど、キッチンは重点的に対処する
- 5.床下からの侵入にも備えて駆除剤を使用
STEP2すでに家の中にいるゴキブリを駆除する
STEP3ゴキブリが寄り付きにくい家にする
【STEP1】ゴキブリが外から新たに侵入してこないようにする
1.窓には網戸を。サッシとの隙間もテープで密閉すること
ゴキブリが家に侵入してくる、といったとき、多くの人は小さな隙間から忍び込んでくる姿を想像するでしょう。
もちろんそれもありますが、意外と、ごく普通に窓から入ってきていることも多いのです。夏場、ちょっと窓を開けている隙に、堂々とゴキブリは入ってきてしまいます。
窓には網戸をつけて侵入を防ぎましょう。ただし、網戸とサッシの間に微妙に隙間が開いていることがあります。特に賃貸の部屋は軽いサッシが使われていて隙間が開きやすいです。最低でも1.5mmの隙間があると、ゴキブリは侵入してくる可能性がありますので、網戸の隙間テープを使って隙間をふさぐのがいいでしょう。網戸の隙間をふさいでおけば、ゴキブリ以外の蚊や小バエといった害虫も防げます。
隙間テープは網戸がサッシと接する側面に貼り、隙間を埋めて密着するようにしたもので、窓ひとつに使える2mくらいの量が100~500円程度で購入できます。
2.駆除剤・アロマスプレーは玄関にも忘れず
頻繁に開け閉めされている玄関も、ゴキブリにとっては侵入口のひとつです。
玄関については、人間も出入りしなければいけないので、完全にふさぐわけにはいきません。そこで、玄関付近にはゴキブリの侵入対策を重点的に行う必要があります。置き餌型の駆除剤(ベイト剤)や粘着シートなどのトラップを置くほか、殺虫剤やゴキブリが嫌うミント系のアロマオイルをスプレーするといった方法です。
ミント類の植物の成分を含んだ精油が、ドラッグストアなどで「ハッカ油」の名称で500~1,000円程度で購入できます。これを水で希釈してスプレーすればゴキブリに対する忌避効果があります。ただし、化学的な殺虫剤に比べると効果は薄いので、殺虫剤を玄関にたびたび撒くのを控えたい場合などに、補助的に使用してください。また、アロマオイルは動物に悪影響であることがあるため、ペットがいる家庭では問題がないか事前に確認してください。
玄関のドアを完全に封じることはできませんが、閉じているときにできる隙間はふさぎたいものです。賃貸の部屋のドアには通風口がついていることがありますので、網目の細かいフィルターなどを貼るようにしましょう。マンションなどではドアポストも要注意。できればネットなどでふさいでしまえば完璧ですが、少なくとも、ドアポストに郵便物やチラシなどが挟まったままの状態で放置するのをできるだけ避けるべきです。
3.換気扇やエアコンのホースなど小さな侵入口をすべてふさぐ
玄関や窓といった大きなものを除いても、実は、住宅には、思いのほかたくさんの「外部へつながる穴」が開いています。たとえば、換気扇や通風口、エアコンのホースなどはその代表的なものです。
あたりまえに存在するものですので、これらが「外につながっている」ことは意識せずに生活していることがほとんどです。蓋がついていたり、ごく小さな穴だったりして、防犯などの面では問題ありませんが、ゴキブリにとっては立派な出入り口なのです。
エアコンの排水ホースの出口や換気扇などには、フィルターをとりつけましょう。換気扇には専用のフィルターが1,000円程度で購入できます。エアコンの排水には、ストッキングをかぶせるのが簡単な対策になります。お風呂の排水口、シンクの排水口も、「外部へつながる穴」という意味では同じです。これらにも、専用の排水口用ネットがありますから、ゴキブリが通れないようにふさいでしまいましょう。
見落としがちなのが、こうした排水や通気の穴そのものではなく、その「周囲」です。たとえばエアコンのホースは、壁に開いている穴を通して外に出していると思いますが、この壁の穴は、どんなホースでも通しやすいよう、ホースの直径よりも少し大きめに開いています。すると、ホースと穴の間に隙間ができますね。この隙間がゴキブリの侵入口になってしまいます。シンクの排水なども同じです。こうした隙間はパテで埋めるのがおすすめです。ホームセンター等で1,000円前後で購入できますので、粘土の要領で隙間を埋めてください。
4.シンクの隙間を埋めるなど、キッチンは重点的に対処する
ゴキブリの対策でキッチンは最重要ポイントです。排水や換気扇はゴキブリの侵入口そのものでもありますし、キッチンには食べ物があるので、ゴキブリをおびき寄せるもとになっています。シンクや冷蔵庫の裏などにゴキブリが巣をつくってしまうことも多いですから、重点的に対策していきましょう。
まず、シンクの下をのぞいてみましょう。排水管の周辺に隙間がある場合は、パテなどで埋めてしまいます。排水管はできるだけS字型のトラップがあるものにしてください。S字トラップの部分に水がたまることで、下水側からゴキブリが這い登ってくるのを防ぐことができます。S字型の排水管はホームセンターで3,000程度から購入できます。賃貸の場合は、大家さんに相談してみましょう。
シンクの中には、シンクそのものを支える土台の背面と、シンクの下の空間の奥壁とが分かれている間仕切り形式のものがあります。そういったタイプですと、土台と奥壁の間の隙間にゴキブリが入り込んでしまいます。排水管の隙間を埋めたパテを使って、間仕切りの隙間も埋めてしまうといいでしょう。
次に、シンク周辺の隙間をチェックします。キッチンのシンクは、別につくったものを部屋の中に持ちこんで置いているだけですから、壁との間には必ず隙間が生じています。この隙間が、格好のゴキブリの住処になってしまうことが多いのです。
こういう隙間を埋めるのに使うのがコーキング剤です。ホームセンター等で1,000円程度で購入することができます。流し込むようにして隙間を埋めたら、上からマスキングテープなどを貼ってふさぐことができます。隙間が1cm以上開いているようだと、コーキング剤だけでは埋めにくいので、紐などを隙間に詰めて、それをコーキング剤で埋めるようにして使用します。
5.床下からの侵入にも備えて駆除剤を使用
どんな住宅にも床下には空間が存在します。空間があれば、どんなところへでもゴキブリが入り込んでしまう可能性はあるのです。しかしながら、普段の生活には関係しない場所ですから、ゴキブリが床下に出入りしていたとしても、部屋の中にまで入ってこなければ良しとするという考え方もできます。
床下から部屋内への侵入をふせぐには、その出入り口を確かめることが先決です。おおむね、キッチンか洗面所のあたりに、床下点検口があるのではないでしょうか。床下点検口は、その名のとおり、水道や電気系統の点検のために使われる場合もありますので、完全にふさいでしまうわけにはいきません。そこで、点検口の周囲や、開けたところの床下に、置き餌式の駆除剤をセットすることなどが、おもな対策となります。
また、家の外側から、外壁の地面近くを見てみてください。通風口のようなものが開いていることがありますね。ゴキブリは野外から通風口を通って床下に入り、床下点検口を経て部屋内へ侵入するというルートをたどります。通風口に目の細かい金網などを取り付けることで、ゴキブリの侵入をふせぐことができます。
【STEP2】すでに家の中にいるゴキブリを駆除する
6.卵にも効果がある置き餌式殺虫剤を使う
ゴキブリの侵入口をふさいで対処したら、今すでにいるゴキブリを駆除します。市販の駆除剤・グッズとしては、大きく分けて次のような種類があります。
- スプレー式殺虫剤
- 置き餌式殺虫剤(ベイト剤)
- 粘着式駆除グッズ
- 燻煙式殺虫剤
- 待ち伏せ式殺虫剤
- 忌避剤
この中で、中心的に使用すべきなのは「置き餌式殺虫剤(ベイト剤)」です。というのも、このタイプだけが、ゴキブリの卵まで駆除できる唯一の方法だからです。
ゴキブリの卵は卵鞘という固い殻で覆われていて、通常の薬剤は効果がありません。忌避剤や超音波機器はゴキブリを遠ざけるのが目的ですし、スプレー式の薬剤は今そこにいるゴキブリは駆除できますが、卵は駆除できません。粘着式の罠や待ち伏せ式殺虫剤、燻煙式も同様です。
ゴキブリを駆除しても、卵を残しておくと、やがてそれが孵化してゴキブリとなり、そのゴキブリがまた繁殖してしまいますので、完全な根絶が難しくなります。卵もすべて駆除することが重要なのです。
置き餌式の殺虫剤ですが、なんでもいいわけではありません。卵も駆除するためには、フィプロニル(フェニルピラゾール系)の成分を含むものを選ぶ必要があります。フィプロニルはゴキブリの神経系にダメージを与える毒物で、卵をもっているメスがこの薬剤の影響を受けるとその卵にも作用します。しかも効果が出るのに時間差があるため、餌を食べたゴキブリが巣に戻ったところで死にます。ゴキブリは仲間の死骸も食べてしまう習性があるため、このとき、巣の中のゴキブリ多数に効果があるというしくみです。
市販の薬剤で、置き餌式の殺虫剤としてよく知られているのはアース製薬の「ブラックキャップ」などがあります。
置き餌式は、3~6か月程度の長期間、効果が持続するものが多いので、この間に、卵も含めてゴキブリを駆除することができます。
ポイントは、ゴキブリがよく通る場所にしかけることです。一度見かけた場所や、粘着罠を仕掛けて効果があった場所のほか、家具の隙間や部屋の隅、流しの下などに設置していきます。また、このとき、次のSTEP3の項目でご紹介するように、ゴキブリを引き寄せる要素となるものをできるだけ排除しておきます。そうすることで、ゴキブリが効率よく毒餌に食いついてくれ、早期の駆除ができる可能性が高まります。
※フィプロニル(フェニルピラゾール系)の薬剤は毒性が強いので、小さいお子さんやペットのいるご家庭では、置き場所に十分注意してください。
【STEP3】ゴキブリが寄り付きにくい家にする
7.植木は部屋に持ち込まない
庭やベランダ、あるいは部屋内に植物を置いている人は注意してください。心を癒してくれる植物も、時に、ゴキブリを呼び寄せる原因になります。鉢にたまった水を飲みにきたり、観葉植物の葉や幹、鉢植えの土部分などに、ゴキブリが卵を産み付けたりといったこともあります。
これを防ぐために、受け皿にたまった水をこまめに捨てるなどしましょう。
プランターは底に隙間がないものがいいです。ガーデニングの肥料などはしっかり封をするようにします。ゴキブリを避けるという観点では、できれば部屋の中には一切、植物を持ち込まないのがベストなのです。
どうしても家の中にグリーンが欲しければ、ゴキブリが嫌うとされるハーブ類などを一緒に育てるという方法もあります。すでに紹介したミント類のほか、たとえば以下のようなものが挙げられます。
- キャラウェイ
- クミン
- セロリ
※アニスやバニラビーンズといった甘い匂いのする植物は逆にゴキブリを引き寄せる可能性がありますので注意してください。
※また専用に開発された化学的な薬品に比べると、ハーブによる忌避効果は高いものではありません。ゴキブリを絶対寄せ付けないためには、駆除剤なども併用したほうが確実です。
8.こまめな掃除・ゴミ捨てで清潔な環境を保つ
ゴキブリ対策の重要事項は、家を清潔に保つということです。
ゴキブリは雑食性で、どんなものでも食べてしまいます。知らず知らずに床に落ちている人間の髪の毛やフケ、皮脂といったものもゴキブリにとっては立派な食事です。ゴキブリは基本的に、食べ物をもとめてやってくるのですから、食べ物になるものをなくしてしまえば、ゴキブリが家に入ってくる理由を減らせます。
髪の毛一本でも餌になってしまうのですから、完璧には難しいのですが、餌が豊富にある環境とそうでない環境では、当然、前者が好まれます。また、意図せず与えてしまう餌を減らすことで、駆除のための毒餌のほうに誘導できますから、掃除はするに越したことはないでしょう。
特にキッチンまわりの掃除は重要です。食事の後、洗わない食器や、三角コーナーの生ごみ、泡がついたままのスポンジをそのまま放置していませんか?生ごみや皿についた食べ残しはもちろん、それをぬぐったスポンジについている食べ物のカスもゴキブリの餌になります。また、シンクや蛇口が濡れたままだと、その水滴をゴキブリが飲みにくることがありますので、できればキレイに拭い去りたいところです。
9.食べ物や調味料など、餌になるものを放置しない
無防備に食べ物を置いておくことはゴキブリに食べてくれと言っているようなものです。食べ物は、必ず密閉された場所にしまうようにしてください。ゴキブリは1.5mmの隙間があると侵入してしまう可能性がありますので、ぴったりと閉じられるところにしまうのが基本です。
特に、以下のようなゴキブリの好物とされるものは、それがあることでゴキブリを引き寄せてしまいます。
- たまねぎ
- じゃがいも
- 油
- 砂糖
見落としがちなのは、食材だけでなく、キッチンに置いてある調味料も、ゴキブリには餌になるということです。小瓶に入れた醤油を使ったあとそのまま置いておくと、注し口や、垂れて底についた醤油をゴキブリが舐めにくることがあります。調味料も密閉可能な容器にしまい、垂れたりこぼれたりしたものは拭きとるようにしましょう。
また、人間には食べ物ではなくても、ゴキブリは食べてしまうというものとして、石鹸が挙げられます。石鹸は洗面所などに出しっぱなしになっていることが多いので、使わないときには面倒でもそのつど蓋つきのケースに入れておいたほうが安全です。
10.不要なダンボールは極力、処分する
食べ物や植物のほかに、ゴキブリが好むので、できれば家に持ち込みたくないものがあるのですが、それは何だと思いますか? 意外にもそれは「ダンボール」です。
ゴキブリは狭い隙間に潜むのを好みますが、特に5~6mm程度の幅がゴキブリにとっての最適だとされます。ダンボールの隙間は幅がちょうどよく、保温性があって温度的にも都合がいいため、ダンボールの中に入り込むゴキブリが多いのです。そこに産卵することもよくあります。
ゴキブリの侵入経路のひとつとして、ダンボール箱にまぎれて一緒に入ってきたり、ダンボールについていた卵が家の中で孵ったりというケースも少なくありません。
引越しや宅配便のダンボール、なにかの入用でスーパーなどからもらってきたダンボールを家の中に保管しておくのはおすすめできません。必要のないダンボールは極力、処分してしまうのがいいでしょう。
まとめ
ゴキブリの被害がなくならないのは、家にいるゴキブリを駆除しきれないうちにどんどん繁殖してしまうからです。「きちんと駆除して、新たなゴキブリを寄せ付けない」。これでゴキブリの被害は止めることができます。
小さな隙間からも入ってきてしまうゴキブリの侵入を防ぎきるのは簡単ではありませんが、ゴキブリゼロの家を目指して、できることから対処していきましょう。対策グッズはホームセンターなどで手に入りますし、ハーブやアロマを使うなど、楽しみながらできるといいですね。本ページの内容が、少しでもお役に立てればさいわいです。
しかし、隙間を自力で埋めるなどの作業が難しい、やってみたがなかなか効果が出ない、など、限界を感じるようでしたら、プロの駆除業者に依頼することも検討してみてください。特に、繁殖力の強いチャバネゴキブリに住み着かれていると、一般の方がやれる対策では完全駆除が難しいと言われています。自力対策なのか、業者へ依頼するのか、状況に応じて、適切な方法を選ぶことが大切です。