ゴキブリ駆除業者に依頼することのメリットは?

ドラッグストアなどではさまざまなタイプのゴキブリ対策グッズが販売されています。被害が小規模にとどまっているうちは、一般の方が自力で駆除を行うこともできるでしょう。しかし、ゴキブリが住まいに定着している段階では、自力の駆除ではなかなか効果が出ず、プロの駆除業者に依頼したほうが良い場合も多いのです。

自力で対処するのと、業者に駆除を依頼するのとでは、具体的にどのような効果の違いやメリットがあるのでしょうか。また、いざ業者を選ぼうと思った時は、何をポイントにすればよいのでしょうか。ポイントをまとめてみました。

ゴキブリ駆除率95%の安心感~駆除業者に依頼するメリット

ある業者の調査(事前調査、効果判定、顧客調査)では、95%の確率でゴキブリを駆除していることがわかっています。効果判定は業者によって多少異なりますが、この業者では、主にゴキブリの捕獲数と駆除数を元に駆除率を算出しています。各出現ポイントの捕獲数をカウントし、ゴキブリ指数を算出します。更に施工後、再度ゴキブリ指数と駆除数を調べ、比較した数値が駆除率になります。また、顧客の満足度やアンケートなどからも駆除率を算出します。

上記の駆除率からしてもわかるように、業者へ依頼する大きなメリットは「駆除の効果が高いこと」「コストパフォーマンスがよい」という2点が挙げられます。業者に一度対応してもらうだけで、潜んでいるゴキブリだけでなく巣の排除、外部からの侵入防止、家周りの調査などを徹底的に施工し、出現を止めてくれるからです。

これらの点について、さらに詳しく見ていきましょう。

ゴキブリ駆除効果が高い

まず「駆除の効果が高い」というメリットについてですが、業者対応の中でも特に効果を発揮するのが薬剤です。

業者が使う専用の薬剤は市販の物に比べて効果が高く、一度の使用で約半年~1年間効果があるものがほとんどです。業者専用薬剤は個人で入手することが難しく、取り扱いも厄介です。質の良い薬剤を使用してもらうことだけを考えても、業者に頼むメリットは大きいと言えます。

ゴキブリを的確に駆除するための、業者専用の薬剤

では、実際に駆除業者はどのような薬剤を使用しているのでしょうか。業者が駆除に使用する薬剤は、大きく分けて3つあります。いずれも業者専用の取り扱い薬剤で、それらを他の方法と組み合わせることでゴキブリを根絶させます。

各薬剤のタイプと効果・効能は下記の通りです。

薬の種類 効果・効能 有効成分
毒餌タイプ(ベイト剤) 毒餌を設置することで駆除する。毒餌を食べたゴキブリの排泄物や死骸にも毒餌効果が持続しており、仲間や巣の殲滅も期待できる。遅行性(半日~1か月間) ヒドラメチルノン、ホウ酸、フィプロニル等
燻煙剤タイプ 煙剤を噴霧することで駆除する。一度に大量の駆除が広範囲で可能。卵や巣の死滅は困難。即効性(1時間~残効性は低い) フェノトリン、メトキサジアゾン、ペルメトリン等
液体タイプ(乳剤) 液体薬剤を撒くことで駆除する。広範囲で発生を抑える。直接散布で巣や本体の死滅可能。成分により効果にムラがある。即効性(散布した瞬間~) ピレスロイド、エトフェンプロックス等

毒餌は必要箇所と設置量がカギ

駆除業者が取り扱う薬剤で一番効果が高く、使用頻度も高いのが毒餌タイプです。毒餌を食べたゴキブリが巣に戻った後に死滅し、その死骸を他のゴキブリが食べることで毒餌を蔓延させて巣を壊滅させます。さらに卵を持っているゴキブリにも効き目があります。直接毒餌を口にするので、ゴキブリが宿している卵も死滅し、ふ化しにくくなるからです。

毒餌は市販の製品もありますし、家庭で、いわゆる「ホウ酸団子」をつくることも可能です(※参考:ホウ酸団子の作り方・効果と犬猫の誤飲リスクなどまとめ)。

そういったものと、業者が利用する毒餌は何が違うのでしょうか。

毒餌は、同じ物をむやみやたらに設置すると逆にゴキブリの食いつきが悪くなり、効果が減退します。なぜならゴキブリにも嗜好があり、同じ物ばかりだと飽きてしまうからです。

業者はそれらを計算したうえで、まず毒餌の必要箇所を見極め、ゴキブリが好む毒餌を必要数のみ設置します。市販の物とは比べ物にならないくらいゴキブリが食いつきやすい毒餌を作成・使用し、ゴキブリの種類やサイズに合わせて形や香、味なども設置場所ごとに変えていきます。そのような手順を踏むことで、毒餌本来の高い駆除効果を発揮します。

燻煙剤は後処理も必須

燻煙剤は加熱によって有効(殺虫・殺傷)成分を煙として発散させる薬剤です。小さな筒状の容器から煙が発生し、殺虫成分を部屋に充満させることで効果を発揮します。

外出時に市販の燻製剤を焚いておき、帰宅したら死んだゴキブリがチラホラ、という経験がある人も多いと思います。即効性があるので効いたように思いますが、実際はその煙が届く範疇でしか駆除することができず、隙間に潜むゴキブリや巣、卵などは駆除できません。そのうえ、部屋が煙の薬剤でベタついてしまったり、出しっぱなしにしていた食器などを洗い直す必要があったり、ゴキブリの死骸を自分で処理したりと余計に手間がかかってしまうことが多いです。

その点、業者が使用する燻煙剤は部屋の広さ等に応じて使う煙を変えるので駆除の効果は高くなります。また、燻煙剤のみで駆除を完了させるだけでなく、二次効果を狙って他の施工と組み合わせることも多いです。さらに、業者が燻煙剤を使用する際は、家具などにカバーをかけてくれたり、ゴキブリの死骸の後処理まで対応してくれるので安心です。

液剤の効果は濃度と量、散布場所にコツがいる

液剤は水で薄めて使用するタイプの薬剤で、ゴキブリの生息場所や通り道などに散布しておくとゴキブリが中毒を起こして死滅します。駆除はもちろん、発生の抑制にも繋がります。個人で購入できる液剤もありますが、業務用が主です。業務用の液剤は自分で濃度や量を調節しなくてはならず、濃すぎるものを作ってしまって人体やペットに何らかの影響が出てしまったり、量が少なすぎて効果を発揮できない恐れがあります。また、業務用は用量が多く容器のサイズも大きいので、保管場所に困ったり、温度や湿度などで成分に偏りが出てしまったりなど何かと手間がかかります。

業者に依頼すれば、素人では見落としがちなゴキブリの通路や隙間などに、適した液剤を散布してくれるので高い効果が期待できます。もちろん、赤ちゃんやペットなど、床を這うような可能性がある場所には、安全性の高い薬を使用してもらうこともできます(※参考:ゴキブリ駆除の薬って、子どもやペットがいても大丈夫?)。

液剤は散布した瞬間から効果を発揮しますが、製品は効果にムラがあるので、こちらも単体のみでの使用はせず、二次効果としてその他の方法と並行して施工されることが多いです。ゴキブリ本体に直接散布もし、死滅させたりもします。

超音波・電磁波の機械は検証途中

ちなみに、ゴキブリが嫌うとされている周波数の超音波や電磁波を発する機械を設置するだけで、ゴキブリを遠ざける方法もあります。しかし、機械だけの検証がまだ十分でない事もあり、使用している業者は少ないです 。ホームセンターなどでも売っていますが、すぐに故障してしまうなどのトラブルがあります。

低コストで駆除・予防が済む

次に、業者に依頼すると「コストパフォーマンスがよい」というメリットについて紹介します。ゴキブリ対策用に市販の殺虫剤やホウ酸団子、粘着シートなどのグッズを買い込んで家中に試しているのに全然いなくならない、という人も少なくありません。その場しのぎで殺虫剤を大量に使用し、ホウ酸団子や粘着シートもゴキブリの形跡があればすぐに取り換えたり等していると、意外に費用はかさむものです。

市販グッズの使用を継続する場合の費用相場

一般的な市販のゴキブリ対策グッズの平均的な価格です。

商品 料金 有効期間 容量
殺虫剤 1,500円前後 約1ヵ月~ 450ml
ホウ酸団子 1,000円前後 約1ヵ月~ 1セット(12個入り)
燻煙剤 4,000円前後 最短1日~1ヵ月~ 3個パック
粘着シート 600円前後 約1ヵ月 5個入り
対策・忌避セット 7,000円前後 約1ヵ月~ セット内容による

ゴキブリは年中活動していますが、3月ごろから動きが活発になります。活動、繁殖がピークになるのが、気温が30度を超える6~9月ごろ(参考:予防や駆除に役立つ「ゴキブリが嫌うもの」リスト)。
少なくとも丸4ヵ月間はゴキブリ対策のグッズが必要です。

例えば4LDKの戸建て、家中で使う事を前提にした場合、有効期間を軸にゴキブリ対策グッズにかかる費用を計算すると、

  • ・殺虫剤…1本/1ヵ月×4=約6,000円
  • ・ホウ酸団子…1セット/1ヵ月×4=約4,000円
  • ・燻製剤…3個/1ヵ月×4=1万6,000円
  • ・粘着シート…5個/1ヵ月×4=2,400円
  • ・対策・忌避セット…1セット/1ヵ月×4=2万8,000円

となります。部屋数や広さ等によって前後しますがこれらを並行、継続して常備すると合計5万6,400円になります。1ヵ月ですべてのグッズを使い切ることはそうそうないとは思いますが、個別にグッズを使用しても、暗に無視できない費用がかかっています。費用をかけても効果が出ないとなると、精神的な負担にもなります。

業者対応はコストパフォーマンスが高い

戸建て、マンションなどでは大体3~4万円でほぼ完璧な駆除対応をしてくれます。今いるゴキブリはもちろん、巣や卵の駆除、今後ゴキブリが侵入してこないための対策などもしっかり行ってくれるので安心です。

業者に依頼すればその一回でほとんど施工(対応)は完了です。対策グッズを買い続ける必要もなく、ゴキブリの影におびえて過ごすこともないので、経済的、精神的にも業者に依頼する方がよいでしょう。

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