依頼する前に知っておきたい「合鍵作成時のポイント」
ここでは合鍵(スペアキー)の作製についてまとめています。鍵をなくして、合鍵がないなどの理由で今、ドアが開けられなくて困っている場合はまず鍵開けが先決です。近くの鍵の専門業者を探しましょう。
さて、合鍵についてですが、子どもが大きくなったから鍵を持たせたいなど、合鍵が必要になるタイミングはしばしば訪れます。合鍵は近所のホームセンターや鍵の専門業者、駅ナカなどにある合鍵製作ショップ、靴と鍵を扱う店などで作ってもらうことができます。しかし中には複製を断られてしまい、無駄足になってしまうケースもあります。合鍵を作る時のポイントを見ていきましょう。
スポンサーリンク
合鍵から合鍵は作れないことがある
今自分が使っている鍵は、元鍵(マスターキー)でしょうか? それとも合鍵(スペアキー)でしょうか? 元鍵とは、メーカー純正のもので、ドアに鍵を取り付けるときに渡される鍵のことです。鍵にメーカー名や鍵番号が刻印されています(最近では番号のないものもあります)。合鍵(スペアキー)とは、元鍵をもとに新たに作った複製版のことです。メーカーや番号の刻印はありません。
合鍵を作る場合、どの店に持ち込んでも、キーマシンと呼ばれる機械で金属の板をカットして作ります。肉眼ではわからない程度の話ですが、元鍵と合鍵との間には誤差が生まれています。特に精密度の高い鍵は、誤差が大きくなりすぎると、鍵を鍵穴に入れたときに「違う鍵」として認識されて使えなくなってしまったり、無理やり使うことで鍵穴内部が傷ついてしまったりします。このため、合鍵の合鍵を作ることを断る店もあります。
賃貸マンションの場合、不動産屋から受け取った鍵が合鍵だったということもあります。手元にある鍵が元鍵か合鍵かを確認し、合鍵しかないという場合は、持ち込もうと考えている店に事前に問い合わせておくとよいでしょう。
元鍵(マスターキー)を1本キープしておくこと
元鍵のうち1本は、普段使いせずに保管しておきましょう。何年も使い続けていると、目には見えませんが、摩擦などによって少しずつ削れてきて、変形してきてしまうためです。もちろん使い続けられるうちは問題ないのですが、変形してしまった元鍵から合鍵を作ろうとすると、誤差が大きくなる可能性が高くなります。
引っ越しや交換などで新しく鍵を手に入れた時は、不動産屋に元鍵であるかどうかを確認し、それば元鍵であれば使用せずに大切に保管しておくことをおススメします。いつ紛失するか、また盗難に遭うか分からないので、純正キーは自宅の安全な場所に保管しておき、普段はスペアキーを持ち歩くようにしましょう。
述べたように、合鍵から合鍵は作れない場合もあります。そのため、スペアキーを持ち歩くことは、万一、鍵の盗難などに遭った場合、盗まれた鍵からの不正コピーを防止できる意味もあります。
必要以上に作らない
スペアキーは1本あれば十分です。「家族の分だけスペアキーを作っておこう」などと考える人もいますが、1本だけの方が管理しやすいことの方が多く、紛失・盗難のリスクも下がります。スペアキーの心配をするのであれば、純正キーの鍵番号が露出しないように管理することの方がよほど大切です。
そして、言うまでもなく、よほど信頼のおける人でない限り、鍵を預けることは避けましょう。他人を疑うことはしたくありませんが、鍵屋は鍵本体さえ持ってくれば「鍵の管理者」とみなすため、悪意ある人に渡すと勝手に合鍵を作られてしまう恐れがあります。
財布やバッグなど人目に触れやすいところに付けるのも止したほうが無難。業者によってはキーナンバーだけで合鍵を作ることも可能なので、できるだけ人の目に届かないところで管理するのがポイントです。もちろん、郵便受けの中や鉢植えの下に保管するなどは絶対にやめましょう。
なお、スペアキーでも純正キーでも、紛失や盗難に遭った場合はシリンダー交換をするのが防犯上、最も安全です。
合鍵を作れない種類の鍵も
表面にデコボコと穴の開いたディンプルシリンダー錠の鍵(ディンプルキー)は、精密度が高いものが多く、専用のキーマシンがないと合鍵を作ることができません。専用機械のない店の場合は、メーカーから取り寄せることになるため、即日受け取りはできません。表面の形などがメーカー独自の仕様になっていて、ディンプル用のキーマシンがあっても作れないという場合もあります。
また、ディンプルキーの中には、メーカーが登録制を取っているため、勝手に合鍵を作ってはいけないという鍵もあります。この場合もメーカーからの取り寄せになります。さらにセキュリティカードが発行される鍵の場合、カードを持参しないと登録の確認ができず、合鍵は作ってもらえません。
このように、合鍵を作る際に時間や手間がかかる場合もありますので、普段から自分がどのタイプの鍵を使用しているのか知っておくとよいでしょう。
合鍵を作る時に必要な物
手元にある鍵さえあれば合鍵が作れる、という訳ではありません。鍵の種類によっては、身分証明書などが必要な場合も出てきます。
ざっくりと言えば、セキュリティ度の高い鍵であればあるほど、合鍵を作る場合には時間とお金がかかります。いざという時に焦ったりしなくてもいいように、鍵の種類、取扱店、費用や必要なものはあらかじめ確認しておきましょう。
鍵の種類 | 取扱店・所要時間 | 必要なものなど |
---|---|---|
ディスクシリンダー、ピンシリンダー | どこでもOK。その場で受け取れる | 特になし(身分証明書が必要な場合も) |
ロータリーシリンダー | 合鍵の合鍵は断る店もあるので、要問合せ。受け付けてもらえる場合はその場で受け取れる | 特になし(身分証明書が必要な場合も) |
ディンプルキー | 専用の機械がないと受け付けてもらえない。メーカー登録制で、合鍵を作れない鍵も。メーカーから取り寄せになるため、10日~2週間前後。店頭で作る場合は15~60分ほどで受け取れる。合鍵の合鍵を作ることはほぼ不可能 | セキュリティカードのある鍵の場合は忘れず持参 |
イモビライザーキー | 専用の機械がないと作れず、受け付けてくれる店はとても少ない。近所で受け付けてくれる店を探すより、ディーラーに頼んだ方が近道のことも。メーカーや車種によって部品が異なるため、その場で受け取れることはほとんどない。運よく部品の在庫があれば、30~60分で作ることができる | メーカーや車種によって異なる |
国産車、バイクの一般的な鍵 | どこでもOK。その場で受け取れる | 特になし |
カードキー | ほぼ受け付けてもらえないため、メーカーから取り寄せになる。身分証明書が必要になる場合もあるため、賃貸物件の場合は、店でなく管理会社などに頼んだ方が手軽な場合もある | 念のため身分証明書が必要 |
合鍵の作製時間・値段相場はさまざま
実際に合鍵の作製を依頼したとき、時間が費用がどれくらいになるかは、鍵の種類や個別の製品、そして依頼した鍵業者によってさまざまになります。直接、問い合わせて相談するのが確実ですが、以下の記事で、だいたいの費用相場などを紹介していますので、参考にしてください。
スポンサーリンク