金庫の鍵の種類と、鍵を紛失・忘れた場合の対処法

金庫と一口に言っても、銀行や会社で使用しているものと家庭で使用するものとは違います。しかし、家庭で使用する金庫も大事な財産を守るためものとして安心できる鍵が必要なのは同じです。鍵をなくした!番号を忘れた!など、何らかの理由で鍵が開かなくなった場合は頑強なほどに開けることができずに困るものです。そんなトラブルが起こった場合、鍵の種類によって対処方法は変わってきます。確認してみましょう。

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金庫の鍵の種類

金庫の鍵は以下のような種類があります。それぞれの特徴、価格帯などを見ていくとすべての家庭において、高機能のロックシステムを持ったものが必要かというと、そうとも言えません。自分の用途や状況に合わせて金庫の錠前のタイプも選ぶ方がいいでしょう。

ダイヤル式

まず家庭の金庫として思い浮かぶのがこのダイヤル錠を装着した金庫です。
100万回程度ダイヤルを変換することができ、アナログなので故障が少ないのが特徴。
番号設定は鍵の製造時に決められるものが多いが、後で番号を変えられるものもあります。

シリンダー錠

玄関扉などでも一般的に使われている鍵を差し込み回すタイプの鍵です。シンプルでこちらも故障が少ない。ダイヤル錠のように番号を覚えておく必要はありませんが、鍵をなくしてしまうことがトラブルの原因になるので注意が必要です。

テンキー式(プッシュ式)

好みの暗証番号を簡単に設定できるテンキータイプです。操作が簡単なのが特徴で、暗証番号(4~10桁)のボタン式テンキー錠は簡単に暗証番号が変えられるので、引き続いて、別の利用者が使う場合に便利です。ホテルの金庫などで採用されています。反面、簡単な番号を設定してしまうと第三者に暗証番号を判別されやすいという心配があります。

ICチップカード式

ICチップ入りのカードを使って解錠するタイプです。
現在では「Suicaや「おサイフケータイ」などにも使用されているICカードに対応したものや、自分のスマートフォンを鍵として登録できる金庫もあります。

生体認証システム(指紋認証式・指静脈認証式・顔認証式など)

会社などのセキュリティの厳しい部門で採用されていた生体認証システムが、家庭用の金庫にも使用されるようになってきています。暗証番号を覚える必要も、鍵を紛失する心配もなく、第三者に漏れる心配もありません。誤認証なども少なくなり、認証精度も高まって、安全性には優れてきていますが、価格がそれに伴い高くなります。また、デジタル製品なので、故障も起こりやすく、電源を必要とするので停電などがトラブルの一因となるという問題もあります。

金庫のタイプ

金庫そのものの形態では次のように分類できます。

手提げ金庫 上部に取っ手が付いている小さいタイプの金庫
家庭用金庫 電子レンジくらいの大きさで、レバーのようなものが付いていないタイプ
業務用金庫 家庭用金庫に比べて大きいものが多く、レバーが付いている
耐火金庫 900度の高温に数時間耐火するタイプ。人為的な工具に対する耐久性は弱い
防盗金庫 耐久性に特化している。金庫・鍵の専門家以外には開けることができないタイプ。工具での打撃に1~3時間耐える

金庫の鍵が開かなくなってしまった場合の対処法

なんらかの理由で金庫の鍵が開けられなくなった場合、状況別に対処法をまとめました。

ダイヤル錠の番号を忘れた

一本の軸に「座板」(円盤状の部品)と、『ダイヤル』が組み合わさり、円周に目盛の付いた座板を合わせるために「逆転ギア」という部品が あり、ダイヤルをどのような順番で回すのかのパターンが多様にあります。 扉の内部では、『閂(かんぬき)』という部分がロックの役割を果たし、「スライドバー」は閂と連動しているため、正しい暗証番号にすると、座版の暗証番号 部分だけ歯車に溝があり、閂が外れます。するとレバーが動くスペースができ、レバーがまわり開く仕組みになっています。

ダイヤル鍵の番号を忘れてしまった場合、鍵の専門家はこのしくみに従って、暗証番号をつきとめ、解錠します。もし突き止められない場合は破壊解錠で開けることになります。専門家が破壊する時は新しい鍵の取り付けを提案することになります。

・ダイヤル式とシリンダー錠を併用した金庫のダイヤルを、面倒なので解除した状態で固定していたが、知らない間に回ってしまいロック状態になってしまった
・子どもがいたずらで回してしまった

などのトラブルもありますが、これらも、同じく、鍵の専門家はダイヤル錠のしくみにしたがって、暗証番号をつきとめ解錠することが多くの場合で可能です。

ダイヤル錠・番号の合わせ方がわからなくなった場合

暗証番号がわかっているのに、回し方がわからない時は、一般的な日本製金庫の場合は、それぞれの該当数字を、右4回以上→左3回→右2回→左1回と回します。最初に合わせる番号は、右回しに4回以上まわします。4回以上まわすとリセットされます。4回以上まわしたら、合わせる数字で止めます。次に合わせる番号を左まわしに3回まわして合わせます。次に右に2回回して、番号を合わせます。最後に左回しに1回回して、合わせます。番号が合っていれば解錠します。

シリンダー錠の鍵穴に物が詰まった。鍵が刺さったまま折れて開かない

シリンダー錠の穴、鍵折れなどの問題は素人が解決する術はありません。鍵の専門業者であれば特殊な工具を使用して鍵を壊さずに解錠できますので、業者に連絡して相談してみましょう。

シリンダー錠が回らない

古くなった金庫では扉がずれて鍵が回りにくくなること、鍵穴自体に不都合が生じること、中に物を詰め込みすぎて回りにくくなること、などがあります。詰め込みすぎによる内側からの圧力で金庫の扉が押されて、デッドボルト(閂)が枠穴に強く当たってしまい、キー操作が固くなって、シリンダーが回らない事があります。

そんな時に無理をして鍵を回しますと、鍵が折れてしまいます。無理に鍵を回さず、扉を押し込んで、鍵を回してみて、普通に回るようであれば問題なく開きます。扉がズレているのは、経年が原因の場合が多く、マイナスドライバーなどを、扉の下の部分の隙間に入れて、扉を持ち上げながら鍵が回れば解錠することはできます。

いずれの方法でも簡単に鍵が回らないようであれば、鍵穴自体の問題と同様、鍵の専門業者に依頼すれば、錠前を壊さず、解錠することができる場合が多いでしょう。

鍵を紛失した

紛失で解錠できない場合は、鍵の専門家であれば、鍵穴から合鍵を作製することができますので、錠前を壊すことなく解錠することが可能です。専門業者なら30分ほどの時間で新しい鍵をつけかえることができます。

自分で無理やり壊してしまった場合、次の日から使えず、新しい金庫を購入する必要があります。できれば専門業者に依頼して新しい鍵を付け替えてもらう方がよいでしょう。

テンキータイプの電子錠が知らない間に電池切れになって開かない

番号を押して、音は鳴るけれど開かない場合も同様、電池切れの可能性があります。まずは電池の取り換えをしてみましょう。取り換えても復活しない場合は基盤の故障または、接触不良の場合があります。この場合はテンキーの錠前自体を取り換える必要があります。

電池切れで長時間の時間経過があった場合は工場出荷状態に戻っている可能性がありますので、取扱い説明書を確認しましょう。取扱い説明書がない場合は、アナログではないので、突き止めることは不可能になりますので、取り換えが必要です。金庫のメーカーに連絡してみてください。

ダイヤル式などで、暗証番号はわかっているのになぜか開かない

こういった開かない理由がわからない場合、開け方が間違っている、ということがあります。鍵の専門業者に相談すれば、明らかに番号があっているのであれば壊すことなく解錠できます。

また、ものを詰め込みすぎ、という場合もありますが、そういった場合も先に記した方法で解錠作業を試みて、シリンダー併用の場合、それでもシリンダー錠が回らないなら、無理に鍵を回すと壊れてしまいますので、そんな場合も専門家に相談した方が、余計な費用が掛からず解錠できることが多いと思われます。

まとめ:金庫の鍵の不調は専門業者への依頼が無難

家庭用の金庫の場合は開ける機会があまりないため、トラブルの原因は鍵の置き場忘れや、ダイヤル番号忘れといったことをよく耳にします。しかし、鍵も機械製品ですから、故障や不調は起こるものです。

金庫の性質を考えると、鍵を壊してしまうと、結局は新しい金庫を調達することになって費用がかさみますので、それなら鍵の修理や交換を頼むのが適切です。鍵の専門業者にまずは相談することをおすすめします。

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