財布・鞄を紛失したときに行うべき対処チェックシート

kabansaifu財布、携帯電話、自宅の鍵、健康保険証など、鞄・財布の中には紛失すると大ごとになるものばかり入っています。

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悪用されると危険なものとその典型的リスク
リスク
クレジットカード お金を引き出されたり、勝手に買い物をされたりする恐れ。悪用されたときに被る損害は計り知れない。
キャッシュカード
携帯電話 電話帳から個人情報の流出、電子マネーが不正利用される恐れ。
健康保険証 身に覚えのない借金を負う恐れ(消費者金融から融資を受けるための身分証明証に使われる)。
運転免許証
IC定期券 チャージしたお金を引き出される恐れ。
自宅に侵入される恐れ。
レンタルビデオ店の会員証 延滞・未返却などで契約者本人に請求がいく恐れ。

こうしたものを失くした場合、すぐに取るべき行動は決まっています。焦る気持ちを抑え、ここで紹介する項目に従って一つひとつ対処しましょう。

(※チェックシートはPDFとして別ファイルでまとめています。すぐにご覧になりたい場合はこちらを右クリックでダウンロードしてください)

チェック1.警察へ遺失届を提出

クレジットカードやキャッシュカードは現金そのものです。一刻も早く停止したいところですが、まずは落ち着いて最寄りの警察署に連絡し、落し物が届いていないか確認しましょう。立ち寄ったお店や利用した交通機関など、心当たりのある場所があればそこにも連絡してください。

というのも、クレジットカード類は、一度でも停止・再発行手続きをとると、たとえその1分後に見つかっても取り消しが効かないことがあるからです。特にクレジットカードは、再発行することで番号が変わるため、公共料金などを自動引き落としにしている場合は非常に億劫です。

既に届いていればそれで解決。残念ながらまだの場合は、「遺失届」を出しましょう。都道府県によっては電話やインターネットでも受理してもらえます。

【参考】
・遺失届出書 記載例など
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/tetuzuki/form/shinsei_ishitubutu.htm

「受理番号」を正確にメモする

受理されれば、その証明に「受理番号」が発行されるので、きちんと控えておきましょう。不正なカード利用などがあっても、受理番号が確認できればカード会社の保険が適用されるほか、紛失したものを受け取るときにも必要になる大切な番号です。

インターネットで届け出た場合のみ、受理番号を通知してもらえないため、手続き完了後、届け出た警察署の会計課に電話等で問い合わせてください。

チェック2.クレジットカードの停止と再発行

クレジットカードは非常に悪用されやすいため、いの一番に手を打ちましょう。すぐにカード会社に連絡し、取引を停止してください。ほとんどのクレジットカード会社が24時間・年中無休で対応してくれます。

主なカード会社の連絡先一覧
カード種類 電話番号
JCB 0120-794-082
アメリカン・エキスプレス 0120-020120 or 03-3220-6100
ゴールド会員:0120-010120 or 03-3220-6100
セゾン 0120-107-242 or 0570-064-107
MUFG MUFG(UFJカード含む):0120-107542
DC:0120-664476
NICOS:0120-159-674
ダイナース 0120-074-024
ジャックス 03-6758-0707
オリコ 0120-828-013 or 0570-080-848
VISA 各カード会社またはコレクトコールで+1 303 967 1090
MasterCard 各カード会社へ

利用停止と共に再発行の手続きをとります。各社によって異なりますが、必要書類の送付や再発行手数料(1000円程度)が必要なケースもあります。また、新しいクレジットカードが届くには2週間ほどかかります。

前述したように、前の番号は廃止されるため、各種支払いをクレジットカード払いにしている場合は、新しい番号への更新手続きを忘れずに。

不正利用の有無を確認しておく

最後にカードが使われたのはいつなのか、具体的な日付を教えてもらえるので、不正利用の有無を確認しておきましょう。

万一、悪用されたことが分かっても泣き寝入りすることはありません。不正と認められれば、その分の請求は取り消される(カード会社が補償してくれる)のが基本です。遡っての取り消し期限は、警察に遺失届けを出した前後60日間が一般的ですが、詳細はカード会社により異なります。

ただし、「クレジットカードの署名欄にサインがない」「暗証番号が誕生日や電話番号で漏洩しやすい」など、持ち主に過失があると判断された場合は補償対象外になることもあります。

チェック3.キャッシュカードの取引停止と再発行

クレジットカード同様、キャッシュカードも早急に止めましょう。「スキミング」といって、磁気情報を抜き出してカードを複製する手口が横行しています。また、安易な暗証番号だと突破される可能性もゼロではありません。各社ホームページに紛失時の緊急連絡先が載っているので、すぐに連絡してください。

主な銀行の連絡先一覧
カード種類 電話番号
三菱東京UFJ銀行 一般:0120-544-565
携帯:03-5367 0875
三井住友銀行 0120-956-999
海外:03-6850-1000
ゆうちょ銀行 0120-794889
海外:045-279-6201
みずほ銀行 0120-415-415
海外:03-5500-3737
りそな銀行 各取引店または
東京クイックロビー運営センター:048-826-0321
大阪クイックロビー運営センター:06-4705-0055
楽天銀行 固定:0120-691-095
携帯:03-6832-2277
オリコ 固定:0120-828-013
携帯:0570-080-848

※2014年11月末日現在

【参考】その他の連絡先
・全国銀行協会「カード・通帳・印鑑をなくされたときの連絡先一覧」
http://www.zenginkyo.or.jp/inquiry/loss/

取引停止手続きには口座番号が必要なので、手元に通帳を用意しておくこと。通帳ごと紛失してしまった場合は、契約者名、生年月日、住所、電話番号などでも受理してもらえます。

クレジットカードと同様、利用履歴を調べてもらい、不正利用の有無を確認しましょう。既に預金が引き出されていた場合も同じく、一定期間内であれば銀行が補償してくれる制度があります。

取引停止が完了したら、「通帳」「印鑑」「身分証明書」を用意し、銀行の窓口で再発行の手続きを行います。手数料は1000円ほどで、新しいカードが届くまでは2~3週間かかります。インターネットバンクの場合は、簡易書留でのやり取りになります。

チェック4.携帯電話の利用停止

放置しておくと、電子マネー機能の悪用、個人情報の盗用のほか、振り込め詐欺の発信先などに利用される恐れがあり、大変危険です。不正防止を防ぐためにも次の3つを行いましょう。

回線を停止させる(一時停止含む)

携帯会社に連絡し、通話やメッセージを利用できないよう回線の停止を依頼します。後々出てくるかもしれないので、まずは一時停止手続きに留めるのがいいでしょう。ただし、基本使用料やその他オプションの月額料金はかかります。

遠隔ロックサービスを利用する

各種キャリアの遠隔ロックサービスを利用することでICカード機能が停止し、電子マネーやアプリのダウンロード、ボタン操作などができなくなります。

携帯電話検索サービスを利用する

GPSを利用した検索サービスが利用できる場合は試してみましょう。ただし、事前設定が必要だったり、電源が切れている場合は利用できなかったりと、“奥の手”というわけではありません。

携帯電話紛失時の大手キャリア連絡先
キャリア 紛失窓口 遠隔ロック・紛失検索
DOCOMO 一時停止:0120-524-360
再開:0120-524-360
0120-524-360
AU au携帯:157
沖縄以外:0120-977-033
沖縄:0120-977-699
一般:0077-7-111auお客様サポート
SoftBank ソフトバンク携帯:113
一般:0800-919-0113
東日本:022-380-4380
東海:052-388-2002
関西:06-7669-0180
中国・四国・九州・沖縄:092-687-0010
My SoftBank

チェック5.健康保険証の再発行

健康保険証には停止手続という仕組みがないため、再発行のみ行います。会社員であれば勤務先の担当部署へ連絡、自営業者は、管轄の市区町村の国民健康保険担当課などに行って再発行してもらいましょう。基本的には即日発行してくれます。

国民健康保険の場合、パスポートや免許証など、本人確認できる書類が必要です。また、紛失者本人が申請できないときは委任状も必要になります。フォーマットは各市町村で用意しているものを使うといいでしょう(それでないと受理されないわけではありません)。

【参考】
・東京都北区「各種証明書(国民健康保険)に添付する委任状」
http://www.city.kita.tokyo.jp/docs/service/012/001201.htm

心配なら「本人申告制度」を利用する

消費者金融の利用やクレジットカードの作成などに悪用され、身に覚えのない請求がきても、本人に非がない限り支払い義務はありません。加えて、警察に遺失届けを出していれば、身分証明に使われた健康保険証は不許可扱いになります。万一、悪用された形跡がある場合は、警察や消費社センターに相談しましょう。

それでも不安だという場合は、「本人申告制度」といって、個人信用情報機関に身分証明書を紛失したことを登録したり、自分の信用情報を開示したりできる制度があります。そうしておくことで、銀行や消費者金融などは借入時の審査を慎重に行うようになります。

【参考】個人信用情報機関

機関名 TEL
株式会社シー・アイ・シー 0570-666-414
全国銀行個人信用情報センター 一般:0120-540-558
携帯:03-3214-5020
株式会社日本信用情報機構 0570-055-955

チェック6.運転免許証の再発行西部運転免許センター / nubobo

健康保険証と同様、停止手続きといった仕組みがありません。顔写真付きなので悪用されにくいものの、油断は禁物。速やかに再発行するようにしましょう。必要書類として、「印鑑」「顔写真」「本人確認書類」のほか、申請手数料として3,600円かかります。

再発行は、警察署、運転免許試験場、運転免許センターの3箇所で行えます。最もスピーディに対応してくれるのは免許センターで、即日発行が可能。警察署での再発行は数日~数週間かかるうえ、地域によっては手続きできない署もあります。

なお、健康保険証と同様、運転免許証の悪用がもとで身に覚えがない請求がきても応じる必要はありません。万一、違法な金融会社などから催促がきた場合は、自分で対処しようとせず警察に通報してください。

悪用されるのを防ぎたい人は、前述した本人申告制度を利用するといいでしょう。

チェック7. IC定期券の再発行

suicaやpasmoなどのIC定期券は、各社のサーバーに利用情報が記録されているため、再発行すればその時点の残額、定期券、オートチャージサービス機能を引き継ぐことができます。

定期券がないと通勤・通学に支障をきたすので、早めに再発行しておきましょう。駅の窓口ですぐに手続きしてくれます。pasmoの場合、再発行手数料として1000円(デポジット500円+再発行料500)かかります。

ただし、無記名式のもの、磁気式の定期券は再発行できず、こちらは見つかるのを祈るしかありません。

チェック8.レンタルビデオ店会員証の再発行

クレジットカードや健康保険証などに比べると忘れがちになりますが、レンタルビデオショップの会員カードも停止・再発行手続きをしておきましょう。悪用されると高額な延滞料や未返却の買取(弁償)料を請求されるかもしれません。

もちろん、万一悪用された場合でも、「警察に遺失届を出していること」「レンタルショップに紛失した旨を届けて出ていること」の2つが完了していれば、落とし主に請求がいくことはありません。

主なレンタルショップ会員証の紛失時
ショップ名 クレジット機能付き クレジット機能無し
TSUTAYA
  1. 発行元のクレジット会社へ連絡
  2. Tカードサポートセンターへ連絡 0570-029294
  3. 各店舗へ連絡
  1. 各店舗へ連絡
GEO
  1. SBIカード盗難デスクへ連絡 03-4330-0507
  2. Pontaカスタマーセンターへ連絡
    一般:0120-0-76682
    携帯:0570-0-76682
  3. 各店舗へ連絡
  1. Pontaカスタマーセンターへ連絡
    一般:0120-0-76682
    携帯:0570-0-76682
  2. 各店舗へ連絡

チェック9. 鍵穴を変える

鍵単体の紛失であれば複製すればいいだけですが、鞄ごと落としてしまった場合は、運転免許証などから自宅の住所や顔とセットで知られることになり、大変危険です。空き巣に遭う恐れがあるほか、ストーカーなど、女性であれば特に注意すべき犯罪に巻き込まれるかもしれません。

といっても、なにも高価な鍵を購入する必要はありません。目的はあくまでシリンダー(鍵穴)を交換することなので、よほど安価で質の悪いものでなければ、予算に合ったものを選ぶといいでしょう。1~3万円が相場です。よく分からない場合は、鍵屋さんに相談するのがいいです。

賃貸の場合、管理会社や大家が提携している鍵屋があるかもしれないので、必ず確かめておきましょう。勝手にやってしまうとトラブルに発展する恐れがあります。

自宅に入れない場合は鍵屋に依頼

夜遅くて管理会社や大家が捕まらない、一人暮らしで自宅に入れないなどの場合は、専門の鍵業者に依頼しましょう。電話1本で駆けつけてくれる出張緊急サービスが日本全国にあります。錠前技師と呼ばれる専門家なら、ほんの数分~数十分で開(解)錠できることがほとんどです。予算は、業者や鍵のタイプにもよりますが、1万円以下に収まることが多いでしょう。

なお、火災保険の家財補償に加入している場合は、開錠にかかった費用が補償されることがあるので、契約内容をよく確認してみましょう。

チェックシート

以上を抑えておけば大事には至ることはないでしょう。失くしたことが発覚してから24時間以内に行うのが望ましいです。

これらの項目をチェックシートにまとめましたので、よろしければお使いください。万一の事態のお役に立てれば幸いです。

checksheet

ダウンロードはこちらを右クリックで保存してください。

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