子どもの安全を守るセキュリティサービスの内容と料金相場
子どもを狙った犯罪が多発しています。平成27年にも寝屋川市で小学生男女二人が男に連れ去られ、殺害されるという残忍な事件がありました。平成25年における刑法犯に係る子供(少年20歳未満)の被害件数は20万921件で、刑法犯被害件数に占める子供の割合は19.1%となっています。
子どもが被害者となる割合の高い罪名は、略取・誘拐(84.9%)、強制わいせつ(51.6%)、公然わいせつ(46.5%)、強姦(39.5%)、恐喝(38.6%)となっています。
子どもが犯罪に遭わないためにはどのような犯罪が多いのかを知って、大人が極力注意することが大切です。
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子どもの事件に関する基礎知識
注意時間と季節
事件は午後2時から午後6時頃に多発しています。言い換えれば一人で行動する時間が最も危険で、特に下校時から夕飯時が最も注意すべき時間と言えます。季節は7月~10月が最も多いと言われています。
発生場所
駐車場や駐輪場で5割、次いで道路上と続いています。駐車場・駐輪場での主な被害は窃盗ですが、強盗や傷害、強制わいせつ、逮捕・監禁及び略取・誘拐は道路上で被害にあう割合が高くなっています。木や建物で見通しの悪い、周囲に路上駐車がある、建物に落書きがあるような公園や車の中から様子を伺えるように路肩に車が駐車されているような公園は危険です。エレベータ内も密室になるので注意が必要です。路上では、ノロノロ近づいてくる車や路上駐車している車には近づかないようにしましょう。
一人で歩かせるのは危険です。甘い言葉で話しかけてきても、惑わされない、ついていかないように日ごろから注意しておきましょう。名前を呼ばれると子どもは知っている人だと思いがちですので、持ち物などにも大きく子ども名前を記すのは控えるべきです。
自宅内でも子どもが事件に書き込まれることもありますが、きちんと施錠されていたり、ホームセキュリティを施すなどで安全性は高まります。やはり危険なのは外であって、外で子どもをどう守るかが課題となってくるでしょう。そんなとき、注目したいのが、セキュリティ会社が提供している「家の外で」子供を見守るセキュリティサービスです。
セキュリティ会社のサービス概要
セキュリティ会社の、子どもを対象としたサービスはどのようなものでしょうか。大手セキュリティ会社のサービス内容を見てみましょう。
<A社の家庭向けサービス>
モバイルみまもりセキュリティ端末
このセキュリティ端末を携帯することで、子どもだけでなく高齢者の転倒や生活リズムの異常を感知して自動でA社に通報する機能もありますが、ここでは、子どもの見守りだけに特化して紹介します。
- ボタン一つ長押しすることで、緊急通報機能があります。
- GPSを利用した位置情報機能で、現在の位置情報や設定したエリアへの出入り、定時刻に端末位置を知ることができます。
- 通報を受信した場合にA会社から端末に連絡を行い、状況確認する、指定登録先からの着信を受ける、端末から健康相談などのサービスを受けることができる、などの通話機能があります。緊急機関への発信もできます。
- 緊急連絡先からの依頼でガードマンを出動(一回ごと別料金)させることができます。
<B社の子どもセキュリティサービス>
モバイルセキュリティ端末
- GPS機能で位置情報を、パソコン携帯電話で専用HPにアクセスすることで確認することができます。
- 位置情報確認で子供に不安な状況がある時、家族からKS社に電話で現場急行を要請できます。
- 通報ボタンを長押しするだけでKS社に通報され、家族へ連絡が入り、現場急行の指示をすれば緊急対処員が現場へ急行します。
- 各種設定で家族からの呼びかけに対して子どもが簡単な操作で応答することができたり、一定時間操作がないとKS社に自動通報する機能があります。
※昼間子どもに持たせていたこのセキュリティ端末を盗難防止に自動車やバイクに使用することも可能です。
セキュリティサービスの料金相場は?
こうしたサービスの利用に必要な料金は以下のようになっています。
<A社の料金例>
機器購入の場合 | |
---|---|
サービス料金(月額) | 1,100円(税別) |
機器料金 | 21,500円(税別) |
かけつけ料金 | 6,000円/1回/1時間(延長別途) |
機器レンタルの場合 | |
サービス料金(月額) | 2,000円(税別) |
契約事務手数料 | 4,500円(契約期間2年) |
かけつけ料金 | 6,000円/1回/1時間(延長別途) |
<B社の料金例>
初期費用 | 加入料金4,500円 |
機器購入 | 標準充電器2,000円 |
毎月10回プラン (専用HP検索が毎月10回まで無料) |
月額900円 |
毎月30回プラン | 月額1,900円 |
毎月60回プラン | 月額2,900円 |
かけつけ料金 | 10,000円/1回/1時間 |
各電話会社のキッズケータイのセキュリティ機能
最近は子どもに携帯電話を持たせるのも一般的になっています。いわゆるキッズケータイと呼ばれる子ども向けの携帯電話が各社から販売されていますが、そうした製品にはセキュリティのための機能やサービスが付加されています。
大手各社それぞれにキッズケータイがありますが、いずれも機能はほぼ同じです。特定の番号との通話、メール送受信のほか、キッズケータイの特色として、以下のようなものがあります。
・防犯ブザー
・GPS機能
・緊急速報メール 着信
auではセキュリティ会社と提携して現場急行サービスに対応しています。Docomoは以前はセキュリティ会社のかけつけサービスの申し込みができましたが、現在は終了したようです。Softbankも提携のかけつけサービスが以前はあったようですが、現在サービス提供について記載がありません。
料金は2年契約割引や端末代金などがそれぞれありますが、約500円~1,500円/月額となります。auの現場急行サービスは10,000円/1回となっています。
その他の子ども向けセキュリティサービス
既存のICカードなどを利用したセキュリティサービスがあります。
学校・塾・学童向け見守りサービス
学校の登下校、塾や学童の入退室の際、PASMO・Suica等のICカードでカードリーダーにタッチをすると、保護者様に通過情報メールが配信されます。
公立小学校向けキッズセキュリティ
専用端末をランドセルに設置し、校門を通った時に校門通過情報が保護者にメール配信されます。
ICカードを利用して駅を通過して登下校する子ども向けセキュリティ
ICカードを改札へかざすと保護者にメール配信されます。
あんしんモバイル・キッズセキュリティホーム
子どもが非接触ICカードやICカードで自宅の警備操作リモコンにタッチし、オンオフすることで、子どもの帰宅と出かけたことが保護者にメール配信されます。
マンション向け子ども見守りサービス
ICカード(PASMO)を共用部のエントランスキーとして登録すると、子どもが自宅マンションエントランスを通過した情報が保護者にメール配信されます。
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