鍵の交換を自力でするには? タイプ別・安全な交換手順
何らかの理由で鍵を交換したい時、どうすればいいでしょうか。ホームセンターなどで鍵数本と鍵穴のセット、必要な部品が販売されているので、それらを購入して自力で交換するという手もあります。しかし、実際に本格的な鍵を自力で交換することは、かなり難易度が高いです。また、鍵は寸法などによって種類が細かく分かれているため、よく調べておかないと、購入した部品がムダになる場合もあります。インターネットで鍵の交換方法が紹介されていることもありますが、実際に自分で交換や取り付けを行うと、なかなか骨が折れる作業だとわかるでしょう。
やはり、鍵交換、取り付けの際にはプロの鍵業者に依頼するのがベストの方法です。鍵業者は豊富な鍵の在庫や、緊急時のトラブルなどにも迅速に対応してくれるので安心です。電話やメールなどで業者に依頼しますが、どのような鍵を取り付けたいのかを事前に考えておきましょう。価格や防犯性などの希望を伝えれば、業者の方からもニーズに合った提案があるはずです。
緊急時にはすぐに駆けつけてくれますが、急ぎでなければ訪問してもらう日時を決め、出張してきてもらいます。鍵の種類や状態によりますが、料金の支払いなどを含めても、作業は30分~1時間もあれば終わることが多いです。
業者に依頼するにせよ、自力で作業するにせよ、鍵交換はどのような手順で行うのかを、以下で解説していきたいと思います。
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交換方法は鍵(錠前)のタイプによって異なる
鍵交換の方法は鍵のタイプによって異なります。業者に依頼する場合も、交換したい鍵(錠前)がどのタイプかを確認しておけば伝達もスムーズに行えます。鍵が単体のものか、扉に埋め込まれているものかなど、鍵のタイプによって、交換時間や作業工程が異なってきます。事前に鍵の写真を撮ったりサイズを測っておいて、業者にメールで問い合わせをしておくと早めの対応が期待できます。一般的な鍵のタイプとその交換方法について、順を追って見ていきましょう。
レバーハンドル
横向きについたレバーハンドルから少し離れて、突起した鍵穴があるタイプです。この場合はシリンダー(鍵穴)のみを交換することができます。作業時間も比較的早くて済みます。
レバーハンドルの交換手順(シリンダーのみ交換)
(1)ドアを開け、ドアの側面のフロント(金属の部分、メーカー名などが刻印されている板)を外す
(2)取り外すと、シリンダーを止めているビスが4本あるので、室外側の2本を抜くと、シリンダーが外れる
(3)シリンダーを交換し、手順を逆にたどる
プッシュプル錠
新しいマンションや戸建てでよく見られます。縦についた取っ手の付け根に、鍵穴が埋め込まれているタイプです。上下に2つのシリンダーがあります。このタイプはシリンダーだけを交換することも、取っ手ごと交換することも可能です。
プッシュプル錠の交換手順(シリンダーのみ交換)
(1)室内側にあるネジを、プラスドライバーで外す。ネジは取っ手の側面にある場合や、サムターン(室内側から鍵を閉めるところ)部分にある場合もある
(2)ネジをすべて抜くと、室内側の取っ手が外れる
(3)次に出てきた金具のネジも外すと、室外側の取っ手が外れる
(4)ドア側面のフロントを外す。上のレバーハンドルタイプと同じようにシリンダーを交換する。上下2つとも交換したら、手順を逆にたどる
引き戸
ふすまのように横に引きずって開けるタイプの扉で、引き違い戸の場合は戸の重なる部分に鍵がついています。まれに、戸当たりと呼ばれる戸の端についている場合もあります。このタイプは鍵と取っ手が一緒になっているので、シリンダーのみの交換はできません。
このタイプの鍵を交換したい場合は、扉ごと交換しなくてはいけない場合もあります。防犯対策を行いたい場合は、補助錠などを使用することも視野に入れて業者に相談してみるとよいでしょう。
引き戸の交換手順
(1)室内側からサムターン部分のネジを外すと、室内側のパーツが外れる
(2)室内側から外扉の鍵のネジを外すと、室外側のパーツが外れる
(3)パーツがはまっていた穴に鍵をはめこみ、室外側→室内側の順に取り付ける
ドアノブ
握り玉の中心に鍵を差し込むタイプです。握り玉とシリンダーが一体になっているので、交換する場合はドアノブごとする必要があります。作業時間は比較的早いです。
ドアノブにも種類があり、好きな形を選べたり、錠前のタイプを選んだりすることも可能です。値段も割と均一なものが多いので、業者にサンプルなどを見せてもらって、好みのものを選びましょう。
ドアノブの交換手順
(1)室内側から、ドアノブの根本を反時計回りに回転させると、室内側のノブが外れる
(2)出てきた金属のパーツをプラスドライバーで外すと、金属パーツと室外側のノブが外れる
(3)ノブを交換し、手順を逆にたどって取り付ける
確実、安全に鍵交換を行う方法
自分で交換するなら、必ず寸法の合ったものを選ぶよう注意しましょう。交換にはプラスドライバーが必要ですが、無理な取り外しや取り付けは、鍵以外の部分を損傷する場合があります。十分に気をつけて作業しましょう。
自力で交換できないこともないとは言え、鍵は精密な物ですので、やはりプロの鍵業者に依頼することをおススメします。取り付けや交換が簡単に思えても、多少の誤差で使い物にならなくなってしまうケースが多いからです。
二度手間にならないためにも、業者に確実に交換してもらいましょう。手入れ方法やトラブル時などの対応も聞いておくと安心です。また、交換時には鍵の防犯性や対策についても相談しておくと、実践できる対策や補助錠などのアドバイスがもらえます。
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