防犯砂利の種類と敷設の方法
泥棒・侵入者が嫌うものとして「光と音」があげられますが、「音」による防犯効果を持つものとして「防犯砂利」があります。人が砂利の上を踏む音の大きさで侵入の抑止効果になるものです。実際、砂利を踏むだけでどれほどの「音」の効果があるのでしょうか? また、どんな砂利をどのように敷くのがより効果を発揮するのかをみていきましょう。
スポンサーリンク
防犯砂利とは
人の生活音量は一般的に40~50dbと言われています。対して、防犯砂利の上を歩く音は76.5dbという音量を発し、侵入者に騒音・不快音と感じさせます。侵入が感づかれたのではないか、という恐怖感から抑止につながります。
76.5dbというと、騒々しい街頭、掃除機、夕立、潮騒と同程度と言われます。一般の木造住宅であれば、家内にまで聞こえてくる程度の音量です。それだけの音が聞こえれば住人も不審者の存在に気づくことになります。
防犯砂利は防犯目的以外にも外観をきれいに見せられる効果もあり、最近の防犯意識の高まりとともに、一般家庭に防犯砂利を敷く家が増えてきました。防犯砂利自体には防草剤を含ませていないにも関わらず、敷くだけで防草の効果もあります。また、砂利と砂利の間に空気を含むので保湿効果があり、土の低温化を防いで冷害の防止や、夏場は打ち水や雨水によって保水効果が生まれ、温度の上昇を抑えるといった効果もあります。
防犯砂利の種類と費用相場
防犯砂利として販売されているものは、一般的にはガラスを高温で溶かし、発砲させたものです。見た目には普通の石に見えますが、重さが非常に軽く扱いやすいのが特徴です。石同士がこすれ合うと耳が痛いほどの高周波の音がするものが防犯専用の砂利です。
形、粒の大きさ、カラーバリエーションは様々な種類があります。レンガや瓦を砕いたものや通常の石でできたものも使われています。
以下に、見た目より軽く女性でも作業可能な商品をピックアップして、費用を調べてみました。
商品 | 価格 | 特徴など |
---|---|---|
A社商品 | 10kg売り 価格 2,800円程度 20kg売り 価格 4,100円程度 |
1m²あたり、10kg袋6~7袋程度目安 色はグレー系一色 |
B社商品 | 20L 1,400~1,800円程度 20L×10袋 1 2,000円程度 |
20Lで0.5m² 1m²あたり80L(20L袋4個袋分) 色はブラウン系、ホワイト系、グレー系など |
C社商品 | 30kg 3,700円程度 | 防犯専用砂利程の音ではないが、踏むと大きな音が出る瓦を砕いた砂利のため、瓦色の雰囲気が出せる (1m²~1.66m²あたり80kg) |
防犯砂利の選び方と使い方の注意点
先に記したように種類はたくさん出ていますので、建物の外観や庭の景観に合わせたものを選びましょう。いかにも防犯砂利を敷きました、といったものであれば、泥棒の下見の時点でその部分を回避されるか防御策を取られる可能性もあります。
和風・洋風・庭の木の種類などによって考慮すると、美観も損ないません。
新築時に外構を業者に依頼した場合でも、防犯砂利については全部を業者に任せてしまわないで、自分たち家族で必要なところに敷くようにした方がいいかもしれません。家の周り一体に敷き詰めてしまうことになっては、毎日の生活でうるさい騒音を聞きながら、通勤や買い物などの出入りをしなくてはいけなくなるからです。
防犯砂利を敷くべき場所としては、以下のような場所が挙げられます。
・玄関アプローチ、玄関周辺
・リビングの掃き出し窓周辺、リビング窓で見えにくい場所
・勝手口裏口通路
・隣家との間
普段あまり人が通らないところに敷くのが効果的です。
正しい防犯砂利の敷き方・失敗しないポイント
防犯砂利の色合い、材質などもその敷く場所の景観に合わせて選ぶ必要がありますが、正しく敷かなければ、その効果を十分に発揮することができません。
1 除草する
除草しないで防犯砂利を敷いてしまうと、せっかく敷いた防犯砂利の下から雑草が伸び
て防犯砂利を覆い隠してしまうことになりかねません。そうなると雑草が邪魔で人が歩
いても音がせず、全く防犯効果がなくなってしまいます。
生えてしまった後では、除草作業をするためにすべての砂利を移動させなければならず、
より手間がかかってしまいます。砂利を敷く前に必ず除草をするようにしましょう。作業としてはクワなどで根こそぎ取り除き、地面を平らにして高さを均一にならしておきましょう。
2 防草シートを敷く
新たに雑草が生えるのを防ぐために平らな地面の上に除草シートという細かい目のシートを敷きます。
雑草の芽が風にのって庭に落ちても、シートの目に引っかかることで地面に根を伸ばすことができず、発芽を制止することができます。また、もし発芽した場合でも、根が地面までたどりつかないので簡単に抜くことができます。ホームセンターなどで購入することができます。
シートを庭や必要な場所に合わせてカットし、シートがたわまないように固定します。
たわんで隙間ができてしまうと隙間から雑草の種が入り込んでしまい、シートの下に雑草が広がることになってしまいますので注意しましょう。
3 防犯砂利を敷く
防犯砂利を平らに固定させた防草シートの上に敷きます。高さが重要なポイントになります。基本的には地面から3~5㎝の高さに敷く必要があります。砂利の性質上人が上を歩くと端へ端へと砂利が押し出されてしまいますので、高さが充分でないと下に敷いた防草シートがむき出しになってしまう場合があります。人との出入りの多いところを高くするなど考慮するようにしましょう。
防犯砂利の敷き方 注意点まとめ
防犯砂利を適した場所に正しく敷くことによってその効果を発揮することを記しました。
一般的な砂利に比べて大きな音をたてる防犯砂利ですが、気密性の高い住宅の場合、家内にまでその音が届かない場合もあります。大きな音を立てることによって、侵入者に対して心理的効果はありますが、その音によって家内での動きがない場合、不在と認識される可能性もあります。
心理効果だけを期待して敷設するのでなく、他の防犯グッズも併用しての防犯対策も検討しましょう。
スポンサーリンク