株式会社クリーンライフ様

年2回の駆除作業でゴキブリを年間0を維持します。毎月訪問しませんので1回の作業が真剣勝負です。

個人で営業されていた時代、ご自宅でゴキブリを繁殖させて生態を研究されていた大野様。
今では全国チェーン店様からもご指名されるほどの駆除業者となられたクリーンライフの代表大野様にインタビューいたしました。

目次

自宅でゴキブリを繁殖させ研究しました

会社を立ちあげられて何年目になるのでしょうか?
株式会社クリーンライフ 大野様(以下 大野):今10期目です。その前に自営業で7年ですから、今17年目ですね。自営業7年、法人にして10年目です。
大野様お1人で立ち上げたのですか?
大野:はい、1人で。脱サラして始めました。
そうなんですね。元々、駆除業界にいらっしゃったのでしょうか?
大野:いえ、全然。情報機器の消耗品のメーカーにいたんですよ。そこで、生産管理と開発営業をしていたんです。
なぜまた駆除を?
大野:大学生のときアルバイトで喫茶店で働いていて、そこでやたらチャバネゴキブリがいたんですね。サンドイッチを作ろうと思ってまな板の上にパンを置く時には、ゴキブリいないかどうか確認してから置かないといけないようなお店でした。1人で厨房入って1人でウエイターもするっていうちっちゃい喫茶店で、その頃は、こういった小さな喫茶店に駆除業者入ることってなくて。ゴキブリがおってあたりまえやったんですかね。
それでサラリーマンしていて、35歳の時ですけど、その時にクリームをつけてゴキブリ駆除ができるっていうのを知ったんですよね。それは面白いと思って、当時日本でその方式をやっている駆除業者が3社あったんですけど、1社大阪、2社東京やったんです。サラリーマンしていたので土日休みの時に東京行って、その会社の部長さんとかに会って話を聞いていたんですよ。この駆除方法は面白いなって。
何がすごいと思ったかといえば、東京銀座の有名デパートの上の階に飲食フロアがあって、その飲食フロアに部長さんが連れて行ってくれたんですけど、そこの飲食店の店長さんがみなさん部長さんに感謝するんですよ。「ありがとうございます。本当にいなくなりました。ありがとうございます」って。これはやりがいのある仕事やなって思いました。
それでその会社に転職されたんですか?
大野:いえ、自分でやろうと思ったんです。そうしたら部長さんが教えてあげるよって言ってくれたんで、やり方から薬の作り方まで教えていただいて、それで始めたんです。薬も自社で作りました。大学が理学部だったんでそういうの好きやったんで。ゴキブリの誘引剤ってなんなのかとか文献いろいろ調べました。誘引剤におびき寄せられてパクってひとくち食べた時に美味しかったらゴキブリって食べ続けるんですよね。
だから、喫食作用を促す成分はなんなのか。それが長持ちしないといけないなとかいろいろ研究しました。カチコチになったら食わないですから、保湿成分を入れたり、殺虫成分もいろいろ変えたりして作っていたんですね。そうやって作った薬を使っていたんですが、最初20件お客様先でやったら1件は薬が効かないゴキブリがいたんですよ。そういう効かないゴキブリを捕まえてきて、おっきいタッパーに入れてゴキブリを繁殖させて。

ご自宅でゴキブリを繁殖させたんですか!?
大野:嫁さんに怒られながら、「もう絶対逃がさんといてよ!」って怒られながら(笑)ダンボールの5センチ四方くらいのを何段にも積んで、ゴキブリのマンションを作ってコロニーにして、そうやって繁殖させたんですよ。
冬のあいだはペット用のほかほかカーペットを敷いたりして。逃げないように淵にはマーガリンを塗って滑るようにして。それでいろんな文献を見て・調べて、誘引剤を置いて、その時小さかった幼稚園の息子と二人で「お父さん今こっち1匹きた」ってそっち1匹チェックして「こっちOK」みたいな感じで、どの誘引剤がいいのかっていうのを調べたんです。
ご自分で実験しながら、自営業でお客様先に行って駆除されていたんですね。
大野:そうそう、効かないゴキブリは捕まえてきて繁殖させて、それでいろいろ実験させたら、保湿成分に使っていたグリセリンが悪かったんやとかね。そうしたらグリセリンを抜いたりして。グリセリン自身に忌避性を示す場合もあったんですよ。
それ入れているがためにゴキブリが食べなかったってわかりました。グリセリンは保湿成分で入れていたんですよね。グリセリンは入れておくといつまでもゴム状になって柔らかいんです。カチコチならない。グリセリンがダメってわかったらほかの保湿成分、たとえば寒天を使うとか。

固くなるとゴキブリも食べなくなるわけですね。いかに食べさせるかなんですね。
大野:単純に効かないから殺虫成分の量を増やしたらいいよとかじゃないんですよね。キツくしたって弱くしたって死ぬまで食べりゃ死ぬわけで、濃度じゃないんですよね。いかに食べさせるかなんですよ。逆に殺虫成分を増やすとおいしくなくなって食べなくなるので難しいです。
自分で営業もされていたんですか?
大野:そう。僕はっきり言って自分では営業は苦手でしたから、食べ歩きの本とかグルメガイドとかああいう本をいっぱい買ってきて、それでダイレクトメールを打ったんです。最初に出したのが300枚のはがきで9件くらい反響があったんですよね。普通はそんな返ってこないんですよね、0.1%返ってきたらいい方って。それが3%くらい返ってきて凄いよかったんです。裏にビフォーアフターの写真を載せたんですよ、食器洗浄機の中、ビフォーはゴキブリいっぱいやけど、アフターは0の写真を。実際の写真を。それがよかったみたいで。
それずっとお一人で?
大野:はい。でも半年くらいしかしていないです。あとは、最初に9件反響があって5件ほど契約が取れたんですけど、そこからどんどんご紹介でお客様が増えていったんですよ。その当時はゴキブリを0にするっていうのが、無かったんですよね。あと保証つけてたんですよね。1年間保証。もし再発生したら無償で何回でも作業します。今はそういうことやっている業者さん多いですけど、当時は革新的だったんですよね。
大阪で初めてやったんじゃないかな。自営業やる前に他の業者さんの話もいろいろ聞いていたんです。そうしたら「ゴキブリっていうのは残しとかんなアカンねん。残しとかんかったら注文なくなんで」って言う業者もあったんですよ。その業者さんは毎月行っているんですね。僕はそんなんになりたくないって思って、年2回で0にするっていう方針でやったんです。その代わり年間契約で効果の保証を付けるってやったんです。
年2回だけ行きますよと?
大野:でも保証付けます。それで0にしますと。もし残していたら、半年経ったらわーっと増えちゃうんですよね。毎月行く業者さんはゴキブリを残していても大丈夫なんです。毎月行くから。

機械も分解して駆除します

ご自分で研究された結果、これはいけると思ったわけですね。間違いなく0にできると。

大野:東京の部長さんについて、デパートに行った時にほんま0やったんですよ。そこの業者さんも年2回。
それは基本いわゆる今でいうベイト剤?

大野:ベイト剤の出始めです。
本当に0になっているんで、飲食店さんもご紹介してくれたというかんじですか?

大野:そうなんです。年に2回しか訪問しませんけど、作業の内容は毎月行く業者さんの5倍以上時間をかけてるかもしれないですね。本当に今でも覚えていますけど、心斎橋のお店に入ったときは、最初の作業に10時間くらいかかりました。
ゴミがやたら多くて、ゴミを全部掻き出しして山のように盛って、ゴミを出したあとに薬剤を施工していったんですよね。コールドテーブルの天板もビス外して、天板をめくるとウジャウジャおるんです。そうやって必要な箇所をバラしたりして。
全部分解したんですね。

大野:時間がかかりますよね。でもそれを、ちゃんと写真撮って報告書で本部に出したんですよね。そこまでやる業者なかったんですよ。ゴミを掻き出すってなかったし、そのゴミを掻き出したまま通路において帰るんですよ。片付けないです。それは掃除がメインじゃないですね、次の日の朝出勤してきた料理長に見てほしいんですよ。そのゴミを。
ビックリしますよね。

大野:こんなゴミがあるから止まんないんで、出るんだよって見てほしい。他の業者さんから、どんなことやってんのって聞かれてゴミ掻き出していると話すと、ウチは清掃業者じゃないから絶対しないよという業者もいましたしね。
ゴミは掻き出さないとダメですね。ゴキブリも0にならないです。ゴミの中にゴキブリいますから。ゴミが巣になっているから、そのゴミの巣を放っておいてですよ、周りにいくら良い薬つけたってそのゴミの中のゴキブリは残していますから。結局0にしないから、また増える。
なるほど。

大野:本当にそこからご紹介ご紹介ですね。僕、飛び込み営業1回もやったことないです。電話営業も1回もやっていないです。ダイレクトメールを送ったところに電話したことはありますけど、本当の新規の飛び込み営業は1件もしていないです。今でも当社は営業マンがいないです。作業者が営業兼任なんです。
だから、作業した時にご紹介をいただけるようきちんと仕事するんです。1回年間契約をしたら翌年もほとんど更新なんですよ。また更新・更新・更新で17年前に始めた時のお客様が今でも続いています。でも更新取るのも営業なんですよね。これが1年で切れてったら、次の年また営業でお客様を取らなくてはいけないんです。それやったら完璧に0にして信用を得て、更新していただくほうが当社としてもお客様も嬉しいですよね。
今何名でやってらっしゃるんですか?

大野:今週1名増えたんで11名か。
お客様のご紹介だけでお客様が増えていって、従業員も増やしていく。すごいですね。

大野:飲食店様でしたら一番大きなお客様は全国チェーンのうどん屋さん。これは清掃業者さんのご紹介です。ちゃんとしている業者ということで。まあいろいろテストさせられて、10社くらいテストしてそれで選んでもらったんですよ、うちを。作業内容を見て。
良い駆除業者さんを探していたんですね。

大野:うん、探してはったんですよ。それで清掃業者にどっかいい業者知らない?って。清掃業者さんは当社だけを紹介してくれはったんです。うどん屋さんの本部はあちこち声をかけているから10社ぐらいテストした結果、うちを選んでもらったんです。
すごいですね~。

大野:どっかの雑居ビルで駆除やりますよね。ピタッと止めた!とその話聞いて全部ビルに話がいきますでしょ。全部ビルに話がいくとその中には有名チェーン店も入っていたりするんですよ。そこから広がっていく。だから自分が社員に言っているのは、作業が営業なんだよって言っているんですよ。
なるほどね。トークとかじゃなくて。
大野:そうそう。お客様の信頼を得ることが一番の営業なんだよって。営業を行わないのは今でも続けています。
今でも年間2回の施工で、1年間の保証と。

大野:はい、それは変えてないです。ねずみ駆除の場合は毎月行くので、ねずみと両方やっている場合は点検を含めて毎月見ますけど、ねずみの作業と一緒に。
ねずみは定期的に?

大野:ねずみは毎月行っています。ゴキブリは飲食店だっていうのが発生原因なんですよ。どんなに綺麗にしていても飲食店だっていうのが1番の理由なんですね。ゴキブリが発生する理由、これはどうしても避けられないんです。
逆に言ったら飲食店やる以上、ゴキブリ駆除は絶対しないといけないと思う、絶対発生するから。でもねずみは、ねずみが入ってくる穴が無ければこれは永久に出てこないです。扉を開けっ放しにしているとか窓開けっ放しにしていると出てきちゃいますけど。飲食店だからという原因じゃなくて穴があるかないかですよね。でも1回入ってきてねずみがそこの飲食店に美味しいものがあると覚えちゃうと、止めても、止めても新しい穴を開けて入ってきちゃうんで、毎月必ず点検は必要ですよね。
なるほど、かじって入って来るってことですか。

大野:そうですね。穴開けて入ってきちゃいます。
その入ってくる穴が無いか毎月点検に行くわけですね。

大野:もし穴を開けて入ってきても1匹2匹だったら止めやすいですね。それが何十匹、何百匹になったらそっとやちょっとで止まらないですよね。だから毎月の点検は必ず必要。ゴキブリの話に戻しますけど、うち毎月行きますから安心してくださいとかね、本当は営業トークとしては言いたいです。

年2回だけだからこそいい仕事ができるんです

なんかそっちのほうが聞こえが良いです。毎月来てくれるという安心感がある気がします。
大野:そうなんです。毎月行かないですっていうのはちょっと言いにくいんですよね。営業トークとしてはね。でも止める自信があるから年に2回と強く言うんですけど、逆に言ったら、毎月行くから安心してくださいという業者さんは、よう止めないってことですからね。
本当は毎月行く必要がないってことですね。
大野:今市販されている、この駆除業界で売られている薬っていうのは、半年間は効果が持続するんですよ。どの業者も今使っているんですよ、それを。その薬を毎月つけるって全く意味がないんですわ。結果やっぱり毎月行く業者っていうのは10分20分の簡単な作業をただ数多くしているだけ。でもそんなんだったらゴキブリの巣は絶対逃しているんで、0にならないです。お客様もいろんな業者さんに電話してセールストーク聞くと思うんですね。
その時にうちの薬はこんなんです!って薬の宣伝する業者はダメだと思います。薬は、どこの業者さんでも手に入るんです。バイエルンとかいろんな薬メーカー作ってくれていますけど、駆除業者さんはどこでも手に入れることができるんです。問題は、お店の中にあるゴキブリコロニー(巣)を全部見つけられるかどうかですね。1つでも逃したら0にならないですよ。全部見つけられるかどうかがノウハウですよね。
そのために厨房機器を動かしたりするんですね。
大野:そうですね、場合によってはドリルで穴開けて、壁の中に薬入れたりだとか。ファイバースコープ使って厨房機器の裏側を調査したりとか。
そういうのも使うんですね。
大野:薬はクリーム状の薬だとか、液体の薬、ガス状の薬とかありますけど、それは例えばコロニー、巣を見つけますよね。そこにクリームは届かない、液体しか届かない、だったら液体を使いますし、例えば密閉された空間だからガスは有効だからガスを使います。だから薬のセールストークじゃなくて、コロニーの場所に合わせて薬の何を使うかが問題なんです。
なるほど、薬の使い方ですね。
大野:あとね、クリーム状の薬でも高い安いってあるんですよ。毎月行く業者は安い薬使いますよね。でないと原価合わないですから。でも、年2回とか年1回だったらいい薬使えるんですよ。やっぱり効果出やすいですよね。あと、作業者も年2回だからこそ、熟練作業員を使えるんですよね。
そのゴキブリの巣を見つけられるちょっと言ったら人件費の高い優秀な作業者を使えていますよね。でも毎月行くとなったら、人件費も抑えないとやっていけないですからバイトとかレベルの低い作業者になっちゃいますよね。
年12回行くとしたら、お店まで行く交通費・駐車場代、でまた帰ってくる交通費、交通に30分かかったら、移動だいたい1時間ありますけど、それで12回12時間、それが年2回だったらそんなんいりませんからね。移動時間も、その分いった先にどーんと集中して作業できるんです。

うちの社員は、みんな真剣勝負ですよ

全て考えつくされていますね。
大野:もちろん社員もたまに言うことがあるんです。なかなか止まらなかったお客様先があって理由が「薬の効きが悪いです」と。すぐ薬のせいにするんです。多分そういう業者さんもいるかと思います。私は社員に本当に薬が効いていないのか、本当に巣を見逃していないの?もし担当を変えて違う作業者が同じ薬で止めたら、ボーナスカットやで、評価下がるよって(笑)
だからウチはね、みんな真剣勝負ですよ。うちの作業者は。一番遠いところは沖縄宮古島まで行ってるんですよ。宮古島年2回行くんですけど、もしそこで止まらなかったら、これ飛行機代自費ですからね、会社だけど大赤字ですからね、何回も行っていたら。すごいプレッシャーですよ。あと北海道から沖縄まで、そのチェーン店さん500店舗行っているんですけど、北海道の旭川で再発生っていったら大赤字ですよ。
ルートでずっとやってくるんですけど、キャラバン隊組んでその時に本当にひとつの巣も見逃さないよう集中力出して。それだけみんなプレッシャーかけてやっています。大きい会社になると、サラリーマン根性で仕事しちゃいますよね。そうなると5時とか6時、定時だったら早く帰ろうって気持ちなっちゃうんですよね。あと30分あと1時間そこの作業をやればもっと細かに見られるのに、いやもうもう帰ろうってなっちゃう。
すると、1ヶ月後にお客様からまた出ているよ!って電話がかかってくるんですね。で、また行かないといけない。結局それって無駄なんですよね。だからサラリーマン的な気持ちじゃこの仕事絶対できないです。私は会社を大きくしたいですけど、大きくすることによって本当に私の気持ちが作業者1人1人に伝わるのかどうか、本当に手抜きせずに最後のひとつまで巣を見つけて帰って来れるのかどうか、そこをすっごい注意して会社を経営しています。大きくしたいんですよ。50人100人って。
でも難しいですねこの仕事大きくしちゃうのは。やるとしたら子会社にしていくか、社長の気持ちが伝わる範囲にしておかないと、絶対そうなりますもんね。作業者には究極の面倒くさがり屋になってって言っているんですよ。
面倒くさがり屋?
大野:ちゃんとやれば年2回で止まるんですよね。それを1回の作業で面倒くさいからもう帰ろうっていうのは嘘の面倒くさがり屋なんです。そんなんすると1ヶ月後また行かないといけないんですよ。トータル考えたらどっちが楽なんって考えたら、2回で止めるのが楽なんですよ。それが究極の面倒くさがり屋さん。嘘の面倒くさがり屋だと、結局またしんどい思いをするよ。それでお客様の信用もなくなって、契約更新もならないよって。
そういう究極の面倒くさがり屋さんが好循環になっているんですね。本日はありがとうございました。

終わりに
ゴキブリ駆除に関して、楽しくわかりやすく2時間に及ぶインタビューもあっという間でした。ご自分で研究されたからこそわかるゴキブリの生態。 ゴキブリ被害でお悩みのお客様は是非一度じっくりお話をお聞きすることをお勧めいたします。

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